メディカルパパ〜日本健康愛〜

医療・看護学生や新人向けに解剖・生理学から疾患別まで幅広く情報を提供していきます。日本全国に健康愛を。

スポンサーリンク

学生に伝える知的財産権、将来に役立つ情報を知るべし

f:id:evolution8383:20190803213106p:image

 

皆さん、『知的財産権』をご存知でしょうか?家庭生活の中では、「知的財産権」という言葉はあまり馴染みがなく、詳しく知らなくても日常において支障が出てくることはまずないでしょう。

 

しかし、事業を行う上で「知的財産権」はとても重要な権利になります。

 

これから社会に出る学生さんや業務を行っているが知らない方も今から勉強して知的財産権を獲得し、活用していきましょう。

 

知的財産権とは?

ヒトの幅広い知的創造活動によって生み出されたものを、創作した人の財産として一定期間の権利保護するようにしたものが知的財産権制度です。

 

「知的財産」及び「知的財産権」は、知的財産基本法において次のとおり定義されています。

 

第2条 この法律で「知的財産」とは、発明、考案、植物の新品種、意匠、著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの(発見又は解明がされた自然の法則又は現象であって、産業上の利用可能性があるものを含む。)、商標、商号その他事業活動に用いられる商品又は役務を表示するもの及び営業秘密その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報をいう。

2 この法律で「知的財産権」とは、特許権実用新案権、育成者権、意匠権著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいう。

知的財産の特徴の一つとして、「もの」とは異なり「財産的価値を有する情報」であることが挙げられます。情報は、容易に模倣されるという特質をもっており、しかも利用されることにより消費されるということがないため、多くの者が同時に利用することができます。こうしたことから知的財産権制度は、創作者の権利を保護するため、元来自由利用できる情報を、社会が必要とする限度で自由を制限する制度ということができます。

近年、政府では「知的財産立国」の実現を目指し、様々な施策が進められています。また、産業界や大学等の動向についてみると、産学官連携の推進、企業における知的財産戦略意識の変化、地方公共団体における知的財産戦略の策定等、知的財産を取り巻く環境は大きく変化しています。今後、知的財産権制度の活用については、我が国経済の活性化だけではなく、企業や大学・研究機関においても重要な位置を占めることになっています。

知的財産基本法より引用

 

このように基本法が定められています。

 

具体例を上げて説明してみましょう。

1つの商品でもいくつかの知的財産権を獲得することが可能です。

 

例えば食品。

 

インスタントカップラーメンの製造方法には特許権があり、商品パッケージには意匠権があり、商品名には商標権があります。

 

と言っても特許権ってなに?、意匠権ってなに?、商標権ってなに?となりますよね。

 

これらのことがわからないと申請も出来ません。

 

それでは具体的に細かくお話ししていきましょう。

 

知的財産の種類

知的財産の種類は『知的創造物』と『業務上の標識』に大別されます。

 

それぞれでどのように違うかみてみましょう。

 

知的創造物についての権利

特許権著作権などの創作意欲の促進を目的とした「知的創造物についての権利」があります。

 

知的創造とは、特許制度において、発明が行われ、その発明やそれに対する報酬はどのような順序をたどり、そして次の発明に繋がるかとサイクルがあります。

 

      発明を保護。出願から約20年。

      例:なんども書き直せるフリクションボール

 

      物品の形状等の考案を保護。

      出願から10年。

      例:シャチハタの発想

 

      物品のデザインを保護。登録から20年。

      例:機能重視して生まれた超立体マスク

 

      文芸、学術、美術、音楽、プログラム等

      の精神的作品を保護。公表後70年。

 

  • 回路配置利用権

      半導体集積回路の回路配置の利用を保護。

      登録から10年。

 

  • 育成者権

      植物の新品種を保護。    

      登録から25年(樹木は30年)

 

  • 営業秘密

      ノウハウや顧客リストの盗用など 

      不正競争行為の規制

 

営業上の標識についての権利

商標権や商号などの使用者の信用維持を目的とした「営業上の標識についての権利」

 

  • 商標権

      商品やサービスに使用するマークを保護。

      登録から10年。

      例:使用用途と方法が一目でわかるネーミ

           ングとパッケージの熱さまシートや

           ブランド名

 

  • 商号

       商号を保護。

       例:〇〇株式会社

 

  • 商品等表示

      周知・著名な商標等の不正利用を規制

 

  • 地理的表示(GI)

    (特定農林水産物の名称や酒税の保全及び

       酒類業組合等)

       品質、社会的評価その他の確立した特性

       が産地と結びついている産品の名称を保護

 

イデアを思いついたらどうする?

研究開発や生産の現場でアイデアを思いついたら今までなかった新しいアイデアや、既存の技術の問題点を解決するアイデアを思いついたら、どうすべきでしょうか?

 

それは「発明」ですので、「特許権」による保護を検討すべきです。

 

特許と聞くと、「iPS細胞」や「青色LED」のようなノーベル賞級の発明のことを思い浮かべる方が多いかもしれません。

 

しかし、それだけではなく、ビジネスの方法をコンピュータやインターネットを使って実現したシステムでさえも特許になっています。

 

ちょっとしたアイデアでも十分特許になり得ることをお忘れなく。

 

また、製品のデザインについては「意匠権」、製品やサービスの名前については「商標権」、図面やプログラムのソースコードについては「著作権」で保護することが可能です。

 

知的財産権を得ると、それを使うことができるのは権利者だけとなり、第三者が使うと原則として知的財産権の侵害となってしまいます。

 

そのため、権利者は侵害者に対して、その行為の差し止めや損害賠償を求めることなどができるのです。

 

逆に言えば、知的財産権を持っていないと、他人の模倣行為を防ぐことが難しくなります。

 

知的財産権はビジネスを進める上で極めて重要なツールであるということです。

 

自分のアイデア知的財産権で守ることの重要性がおわかりいただけたでしょうか?

 

なお、著作権は創作と同時に権利が発生しますが、特許権意匠権・商標権は、特許庁に出願し、登録の要件を満たしているかを審査してもらって登録することで権利が発生します。

 

また、それぞれの権利の存続期間が異なる点にも注意しましょう。

 

知的財産権を獲得する手順

知的財産権を取得する上で重要な問題になるのは、おそらく金銭的な問題です。

 

物によっては「一年ごとに払わなければならないお金」があったり、「高いお金を払っても不備などで無駄になる」場合があったりと、素人ではそうそう手を出せない高い壁になっているケースがあります。

 

例えば、特許権を取得したいとすると特許出願の基本料金や審査請求料、印紙代、消費税と様々あり、20万は超えます。

 

登録出願の書類に関してはプロである弁理士や弁護士などに依頼するのが一番良いかもしれませんが、出願料とは別に依頼料が必要になってきます。

 

こういった金銭面での問題が知的財産権への理解を遠ざけている面は否定できませんね。

 

場合によっては、出願料の一部免除を受けられるケースがあるので関係省庁のウェブサイトなどを確認しておくと良いでしょう。

 

知的財産権を得たらどう活用する?

得られた知的財産権をどのように活用すればよいかまた、知的財産権は自分のアイデアを守るだけのものではありません。

 

たとえば、特許権を例にとって説明しましょう。

 

まず、自分でその特許権を使わない場合でも、他人に「ライセンス(許可)」して使ってもらうことで、「ライセンス料」を得て収益化することができます。

 

既存の事業を拡大したり、新しい事業に参入したりする場合に、他人の特許権が参入障壁になることが良くありますが、こういったときに、自分の側でも特許権を持っていると、「クロスライセンス」といって、お互いの権利をライセンスし合うことができるようになります。

 

本来であれば門前払いを受けて参入することができないはずの事業領域にも入り込んでいくことができるのです。

 

このように特許権を武器にする方法もあるということです。

 

さらに、優れた技術やデザインなどと一体化したブランド戦略についても積極的に考えるべきです。信頼のブランドが付いていれば、我々消費者も安心してその商品を買ったりサービスを受けたりすることができます。

 

技術をブランド面から支えてくれる商標を大切に育てていくことも重要です。

 

学生の皆さんに伝えたいこと

このように、社会に出て新規のものが次々と生み出されていく現場では、知的財産権は避けて通ることができません。

 

それにもかかわらず、大学の授業などでは、知的財産権について取り上げられることは、多くはありません。

 

ですが、知的財産権に関係するニュースは数多く流れていますし、学生の皆さんが触れる機会も少なくないと思います。

 

インターネットや書籍などを通じて、詳しい内容を自分なりに調べてみたり、特許庁独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)、日本弁理士会などが主催するセミナーに参加してみたりすることは、将来の役に立つだけではなく、社会に出る前から他の方々を一歩リードすることにもつながると思います。