メディカルパパ〜医療・看護学生や新人向け〜

医療・看護学生や新人向けに解剖・生理学から疾患別まで幅広く情報を提供していきます。また、健康に関する情報も発信しています。

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【解剖・生理学】大脳・脳幹・小脳の構造や働きを考えよう。

 

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脳みその構造へと入っていきます!

脳は、大きく分けて大脳・脳幹・小脳と分けることができます。脳幹はさらに中脳・橋・延髄を総称していいます。

 

では、大脳から順に説明していきます!

大脳

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大脳は4つに分けられる。

 

前頭葉

前頭葉の持つ実行機能と呼ばれる能力は、現在の行動によって生じる未来の結果の認知やより良い行動の選択、許容され難い社会的応答の無効化と抑圧、物事の類似点や相違点の判断に関する能力と関係しています。

 

前頭葉に存在する領野

ブローカ中枢(運動性言語中枢:言語処理、音声言語、手話の産出と理解に関わっています。

 

中心前回:中心溝の前方に存在し、ここには一次運動野が位置しています。随意運動の発現に関わる大脳皮質運動野の一つであり、運動指令を脳幹や脊髄へ出力する主要な拠点となっています。

 

下の画像は運動野のホムンクルスです。

鋼の錬金術師ホムンクルスではないですよ?

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頭頂葉

頭頂葉は身体の様々な部位からの感覚情報の統合や数字とそれらの関係に関する知識、対象の操作などに関する機能に重要な役割を持っています。

頭頂葉の一部は視覚空間処理に関わっているともされており、頭頂葉は他の3つの大脳葉に比べてほとんどよく分かっていない大脳葉です。

 

頭頂葉はさらに4つに分けられる。

  • 外側頭頂間野
  • 腹側頭頂間野
  • 内側頭頂間野
  • 前側頭頂間野

 

頭頂葉に存在する領野

中心後回:一次体性感覚野が位置し、感覚のホムンクルスが存在しています。

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角回:言語や認知など多数の処理に関わっているとされています。

また、縁上回と合わせて下頭頂小葉を構成しています。

 

縁上回(ウェルニッケの一部):音韻のワーキングメモリを主に行っています。

ワーキングメモリとは、作業記憶・作動記憶のことをいいます。

 

側頭葉

側頭葉は、言語、記憶、聴覚に関わっている。また、音声や文字の意味にも強く関わっている。

 

側頭葉に存在する領野

上側頭回:一次聴覚野にあたり、音の感覚を処理します。

 

ウェルニッケ中枢(知覚性言語中枢):他人の言語を理解する働きをしています。

 

後頭葉

後頭葉は視覚や色彩の認識をつかさどる機能を持っている。また後頭葉は、聴覚にも関与していることが示されている。

 

後頭葉に存在する領野

鳥距溝:一次視覚野にあたり、視覚を処理します。

 

中心溝と外側溝

中心溝(別名:ローランド溝)

前頭葉頭頂葉の間に存在

 

外側溝(別名:シルビウス溝)

側頭葉と前頭葉、側頭葉と頭頂葉の間に存在

 

脳梁と各線維

脳梁(交連線維)

左右の大脳半球を結合

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連合線維

同側の大脳半球内皮質部を結合(皮質-皮質間投射)

 

交連線維

左右の大脳半球の皮質を結合(脳弓交連、脳梁

 

投射線維

大脳皮質と下位脳(脳幹、小脳等)、脊髄とを結ぶ

 

大脳基底核

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構成

 

関係

身体の随意運動の調節や筋肉の緊張を調整し、運動を円滑にしている。

 

興奮伝達物質:グルタミン酸

抑制伝達物質:ガンマアミノ酪酸(GABA)

 

大脳辺縁系

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Papez回路

1937年に、アメリカの神経解剖学者であるパ-ペッツ(またはパペッツ、JamesPapez)が情動回路を報告した。パ-ペッツは「帯状回が興奮すると、海馬体、乳頭体、視床前核を経て帯状回に刺激が戻る」という神経回路を想定し、この回路が持続的に興奮することで情動が生まれるのではないか、と考えた。後にこの回路はむしろ記憶に関与することが明らかになった。海馬-脳弓-乳頭体-視床前核-帯状回-海馬傍回-海馬という閉鎖回路をPapezの回路という。

 

関係

 

偏桃体

関係
  • 食欲
  • 性欲
  • 嗅覚

 

中脳

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脳幹の1つ、中脳の構造と働きについて始めていきます!

 

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中脳蓋(視蓋)

四丘体(2層に分かれる)

上丘の機能
  • 視覚伝道の一つの中継核
  • 視覚的な注意(動くものを目で追う)
 
下丘の機能
  • 聴覚情報の伝達(蝸牛神経核へ)

 

被蓋

黒質

 

赤核(上丘に存在)

  • 赤核脊髄路(筋肉の協調性運動や直立歩行運動に関与が深い)

 

動眼神経(上丘)-Ⅲ

運動神経と副交感神経支配

運動神経:外眼筋4つ(下斜筋・上直筋・下直筋・内直筋)

副交感神経:瞳孔括約筋

※対光反射で活躍!!

①目に光をあたる

②網膜が刺激される

③視神経(三叉神経)を介して中脳被蓋へ

④中脳被蓋のエディンガー・ウェストファル核(略:EW核)へ

⑤EW核から動眼神経の副交感神経が働き瞳孔を縮瞳させます

 

滑車神経(下丘)-Ⅳ

運動神経支配のみ

運動神経:外眼筋1つ(上斜筋)

 

大脳脚

錐体路皮質脊髄路)が走行。

 

ちょっと早いですが網様体のお話(脳幹に存在)

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網様体は薄いピンクで分布している部分を示します。

 

網様体(白質と灰白質の両方が混在)には大切な役割があるから覚えておきましょう!

 

  • 上行性網様体賦活系:覚醒状態に関与
  • 網様体脊髄路:骨格筋の緊張の維持や筋活動の調節に関与し、錐体外路系の一要素としても働く。
  • 内側網様体:呼吸運動や心臓の拍動、血圧の調節などに関与する生命中枢と言われる。
  • 外側網様体:唾液腺支配に関与

 

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脳幹の1つ、橋の構造と働きについて始めていきます!

 

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橋被蓋部

三叉神経-Ⅴ

運動神経と感覚神経支配

運動神経:咀嚼筋(咬筋、内側翼突筋、外側翼突筋、側頭筋)、鼓膜張筋

感覚神経:舌前2/3(第3枝の下顎神経)、顔面の感覚

 

※角膜反射で活躍!

①角膜を刺激

②角膜から第1枝の眼神経を介して橋へ

③橋の顔面神経が刺激され

④顔面神経支配の眼輪筋が収縮

⑤目を閉じる

 

外転神経-Ⅵ

運動神経支配のみ

運動神経:外眼筋の1つ(外直筋)

 

顔面神経-Ⅶ

運動神経と感覚神経、副交感神経支配

運動神経:顔面筋、アブミ骨筋(中耳、アブミ骨筋神経)

感覚神経:舌前2/3(鼓索神経)

副交感神経:涙腺、鼻腔や副鼻腔及び口腔の腺分泌促進(大錐体神経)

 

★青斑核★(模試対策として覚えておこう!)

青斑核は広く脊椎動物の中枢神経に認められる橋の背側に位置する小さな神経核である。中枢神経系の中で最も多数のノルアドレナリン含有ニューロンが集合している。覚醒レベルの制御、選択的注意、ストレス、痛みの中枢性抑制、姿勢制御に関与する。

 

橋底部

内耳神経-Ⅷ

前庭神経

平衡斑

  • 卵形のうと球形のうからなる
  • 直線加速度を感知する

 

三半規管

  • 三半規管の膨大部稜により回転加速度を感知

 

蝸牛神経
  • 蝸牛神経のコルチ器(ラセン器)によって聴覚を伝える

 

延髄

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脳幹最後の1つ、延髄です!

構造と働きを押さえましょう!

 

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疑核(運動神経核

  • 舌咽神経
  • 迷走神経
  • 副神経

 

孤束核(感覚神経核

  • 顔面神経
  • 舌咽神経
  • 迷走神経

 

下オリーブ核

下オリーブ核は延髄の錐体の外側にあるオリーブを構成する神経核である。小脳歯状核に似たアルファベットのCの形をしたものが主核である。その背側に背側副オリーブ核と腹側副オリーブ核がある。下オリーブ核の主核と副核で出力線維がシナプス形成する場所が異なる。主核の投射線維は小脳半球の全体に分布する。副核の投射線維は虫部と中間部に分布する。

 

代表的な疾患がオリーブ橋小脳萎縮症である。

OPCA:olivopontocerebellar atrophy

  • olivo(オリーブ)
  • ponto(橋)
  • cerebellar(小脳)
  • atrophy(萎縮症)

 

内側毛帯

後索内側毛帯路系(識別性触・圧覚及び意識性深部感覚)

①上肢は楔状束、下肢は薄束が感覚を感知し脊髄の同側後索へ

②脊髄の同側後索から上行し延髄の内側毛帯で交叉しさらに上行

③延髄・橋・中脳の内側毛帯を上行し、視床頭頂葉の中心後回へ

 

舌咽神経-Ⅸ

運動神経と感覚神経、副交感神経支配

運動神経:茎突咽頭

感覚神経:舌後1/3(体性と味覚)

副交感神経:耳下腺(唾液分泌)

 

迷走神経-Ⅹ

運動神経と感覚神経、副交感神経支配

運動神経:嚥下や発声に関与する骨格筋(咽頭筋、喉頭筋)

感覚神経:咽頭と口蓋の粘膜

副交感神経:臓器(胸・腹腔内)

 

副神経-Ⅺ

運動神経のみ支配

運動神経:僧帽筋と胸鎖乳突筋

 

舌下神経-Ⅻ

運動神経のみ支配

運動神経:舌筋

 

小脳

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脳の最後の1つ、小脳です!

構造と働きを押さえましょう!

 

構造

重さ:120~140g

橋と延髄の背側にあり、後頭蓋窩に存在

小脳に存在する4つの核

  • 室頂核(小脳核で最も古い)
  • 歯状核(小脳核で最も大きい)
  • 球状核
  • 栓状核

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小脳は3つ!

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原小脳(前庭小脳)

入力:前庭神経(核)から連絡を受け室頂核へ

出力:前庭神経核網様体へ伝えられ、前庭脊髄路や網様体脊髄路により目の運動やバランス、平衡機能に関与

障がい:体幹運動失調を伴う

 

新小脳(橋小脳または大脳小脳)

入力:橋核から連絡を受け歯状核へ

出力:大脳皮質の運動野や運動前野、前頭前野

障がい:新小脳症候群(障がい側と同側が障がいを受ける)

症状:歩行障がい、構音障がい、眼振、反跳現象(スチュワート・ホームズ現象)、筋緊張低下、ジスメトリア(測定障がい)、企図振戦

 

※反跳現象とは、

検測者が患者の手を持って維持し、患者に自分自身の胸に向かって力いっぱい手を引かせる。そして突然検測者の手を離し抵抗を取ってしまう。健常者では、自分の手で自分の胸を打つことはないが、小脳に異常があると自分の胸を強打してしまう(これを本現象陽性とする)。

とされています。

 

※ジスメトリアには、ハイパーメトリア(測定過大)ハイポメトリア(測定過小)があります。

 

古小脳(脊髄小脳)

入力:深部感覚の情報は脊髄通して連絡し球状核や栓状核へ

出力:赤核網様体へ伝えられ、赤核脊髄路や網様体脊髄路により体幹と四肢の運動を制御

障がい:深部感覚障がいにより千鳥足歩行

 

最後に

いかがでしたか?

脳は様々に分かれ、それぞれで役割が違います。

これだけ押さえて押さえておけば国家試験を解く鍵にきっとなるでしょう!

あとは、あなたの努力次第です。

 

幸運を祈ります!

 

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