メディカルパパ〜医療・看護学生や新人向け〜

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【医療関係者向け】起立性低血圧の基礎、対策を解説!

メディカルパパです。

 

本日の授業は、

『起立最低血圧とはなんぞや?』です。

 

それでは、はじめましょう。

 

起立性低血圧とは?

  寝ている状態(背臥位)から、

立ち上がる(起立)時に、

収縮期血圧が20mmHg以上下降するものを

陽性と判定します。

 

  最近では、

30mmHg以上下降する場合を

起立性低血圧と判断することも多いようです。

 

起立時における血圧維持機構

  普段は、血圧が上昇、または、下降しないように、身体の中では、複数の活動が行われています。

 

  健常者では、血圧下降に対抗する形で自律神経系が速やかに作動する働きとして以下の2つがあります。

 

(1)交感神経反射による動・静脈系の血管収縮

(2)心収縮力の増強並びに迷走神経反射の減弱による脈拍の増加が生じ、起立時の血圧を維持する(圧受容器反射:頚動脈洞反射など)

 

  自律神経系の作動は、

レニン‐アンジオテンシン‐アルドステロン系並びにバソプレシン系の賦活をもたらし、この両系も循環血液量の調節を介して、起立時の血圧維持に関与していますが、その作用は交感神経反射よりも遅れて作動し、健常者においては大きな役割は持っていないと考えられています。

 

※  レニン‐アンジオテンシン‐アルドステロン系並びにバソプレシン系の賦活については、また後日記事にしますね。

 

  脳血流低下時の血流維持機構として、脳循環における自動調節機構が知られています。

 

このメカニズムとして、

(1)脳血流の低下に伴う血管拡張性の代謝産物(CO2)の増加によるもの

(2)血流の低下に伴う血管に働く張力の低下によるもの

が提唱されています。

いずれも細動脈の血管平滑筋の収縮を低下、すなわち血管を拡張させて脳血流を増加させますが、

前者(1)の関与の方が大きいと考えられています。

 

何が障害されると起立性低血圧になる?

  起立性低血圧は、圧受容器反射の障害(視床下部・延髄の心血管中枢、圧受容器、求心路・遠心路における障害)あるいは、脳循環の自動調節機構における障害があります。

 

寝ている時間が長期(長期臥床)になると?

(1)有鈎循環血液量の減少

(2)圧受容器の感受性の低下あるいは圧受容器反射機構全体の機能低下

 

が生じると考えられています。

 

ナトリウムの喪失

また、自律神経障害患者様では、ナトリウムを喪失する傾向にあるため、ナトリウム補給により血漿量の増加を図る必要があります。

 

対策は?

朝のうちは起立性低血圧が生じやすく、日中には改善する傾向があります。

 

そこで、夜間、頭位挙上(5~20°)の姿勢で睡眠をとらせると、起立性低血圧の程度が改善することがあります。

 

これは、頭位挙上により腎動脈圧が減少するため、レニン‐アンジオテンシン‐アルドステロン系が賦活されて血漿量が増加するためと考えられています。

 

 

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